前回の続き
前回のエントリー(id:neutral23:20060502)
さらに、もっとも重要な自分で知識を獲得し、整理し、他人に受け渡すということだ。
で、おわっていた。
視点は、管理者ではなく最低限のお仕事が出来るようになった方への内容となっています。
大抵の上司が出来てほしいと思うことなんじゃないかな。
あ、もちろん忠誠心とかに関しては一切情報はないですよ。(あるといえば、参考URLにあげた平林さんの記事ぐらい)あくまでテクニカルな部分だけですから、メンタルな部分だとかは別の話ですよ。
メンタルな部分でモチベーションを高めるための努力がされなければおそらくテクニカルな話は、意味がないままですよ。
自分で知識を獲得する
知識を獲得するには、しなければならないことは、たった2つ。
与えられる状況から、自己で獲得し武器にして自分で戦況を判断し、自分を強さを最大にできる場所へ行くためのプロセスです。
受動的に学ぶというステージは終わりました。これ以降は、教わることはあっても、教わるだけという状況はありません。常に自分でやってみなくていけません。調べさせられるというよりも、調べたくなる、知識欲、好奇心が先行する状況に持ち込めればよいでしょう。
知らない言葉(専門用語)を調べる
専門用語の正確な定義づけをする。
正確な定義をしらなくても仕事はながれます。上流と下流にわかっているひとがいれば自分は見よう見まねでも何とかなってしまう。
しかし、どんな業界でも専門用語の理解は仕組みの理解と同時にしなければ、おそらく覚えられない。
知らないことを調べる方法を身につける
知らないことにあたったときに、どう調べるか。ツールをどう使いこなすか。
どこの資料はどんな意味を持っているのか
どの場面で、どこをみればよいのか
どこまで確認とればよいのか
もちろん、検索エンジンだってつかいこなせないといけない(http://home.impress.co.jp/reference/2051.htm)
専門用語は、当然として、知らないものをどう調べるかという訓練が重要です。
知らないことを調べる方法をいつまでも覚えてこない人には、「教えて君」と呼んであげましょう。
整理する
物事を整理するのには、1つの原則を覚えておけばよい
ロジカルに考えられる
論理的な話し方をしない人の話は、意図的にしないのか、出来ないのかのどっちかですが通常できない可能性の方が高いのでどうでもいい話に聞こえます。
ロジカルに話せないやつはバカに見える。
実際、仕事も変なところで詰まる。
ロジカルシンキングの本を読みなさい。話はそれからだ。
意図的にロジカルに話さないのは詐欺師の典型ですので、私の勤める会社では、詐欺師のしゃべり方でごまかすなと言って怒ります。ロジカルに話すと自分のミスを認めないといけないからあいまいに話したくなってしまうのですが、それこそ怪しく見せてしまい注意を引いてしまいます。
他人に受け渡す
ポイントは4点
現状をまとめるメモ
誰にいわれなくても現状をまとめておく。
直属の上司は、現状をまとめなくても知っています。しかし、その上や他の部署との連携や情報交換時はいかにまとまった現状報告ができるかが鍵です。
必要であれば、数字、データなども記憶しておき現状を正確に伝えられるようにします。
常に進行しているわけですから、随時この現状をまとめるメモを更新していきます。
だれに見せる必要もないものですが、しっかりメモを残します。
引継資料
通常、同じ仕事を何十年もするケースはありません。
いつかは誰かに引き継がないといけません。たとえ事業から撤退するときですら、資料は必要ですよ。会社清算するのにも。
フローをつくりポイントを整理し、責任のラインはっきりさせましょう。
境界をはっきりさせてくるのも仕事です。あいまいなままにはいけません。
あいまいなままにして事故が起こったときにはあいまいなままにした当事者すべてに責任が問われることをお忘れなく。
資料は、まとまっていることが重要で流動的な段階は、図などではなく文字だけでよいです。資料がある、とないでは大違いですが、図が豊富でみやすいと図がないのには、正直大きな差がうまれないことが多いです。
決して引き継ぎ資料に何の変更も残さず次の人に渡すということがないように。
とくに注意したいのが、資料の更新を怠るということです。
資料の更新は、だれがみても優先順位の低くなることです。忙しくなれば自分の頭の中では把握しているし、今資料が最新でなくても自分以外に困るひとはだれもいない状況では後回しにされがちです。
Wordのファイルなどで行っている場合には、ショートカットをつくって、ワンクリックでアクセスできるようにしておきましょう。ファイルの置き場所なんて覚えているのでショートカットなんて必要ないと思うかもしれませんが、面倒なことは、たった1クリック増えるだけでやりたくなくなる気持ちになるものです。
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力は、ロジカルシンキングと非常に密接な関係にあります。
プレゼンテーション能力というと人前で話すというイメージがありますが、メモ、依頼文、告知分、電話、立ち振る舞いなどからすべてにおいて評価の対象になっていることをお忘れなく。
たとえ、本番でうまくいったとおもっていたことでも裏側で起きていることも誰かに見られているわけです。
あたなの存在自体が、プレゼンテーション能力をあらわしています。
他人に徹底させる/他人の知識を計る
- 他人に徹底させる
ルールは、徹底していてはじめて機能します。
悪いことしてもお咎めなしなど行為がまかり通っていたら、だれもそんなルールを守らなくなってしまいます。
「徹底できるように努力しましたが、徹底できませんでした」
は言い訳以外の何者でもありません。
あなたの仕事が徹底させることであれば、結果としては努力は報われず、あなたのルールに従ってくれた正直者がバカを見てやる気をなくしあなたの無能さを呪い、ルールに従わなかったものは「やり得」でルールにはしたがわなくてもよいという経験則をうみ、別のルールの適用を難しくします。
- 他人の知識を計る
以前担当していたコールセンターで応対する人向けの知識確認としては、
- 講習会
- グループディスカッション
- 紙のテスト
- メールテスト
- ナレッジマネジメントシステムの構築
などやってきた。
どれも一長一短で、やってもらう側としては、非常に負荷がかかって継続することの障害になっていた。
でも、現実にコールセンター内での知識格差の問題は常におきていた。
最近は、メールとWikiを使った知識確認テストをやっていた。
問題を作る。それぞれの選択肢を Wiki の1ページに割り当てて、URL を作る
メールに問題を載せて、選択肢の下に Wiki のページURLを書いておく。
正解を見つけるまでクリックしてもよい。
というルールだった。
きちんとしたe-ラーニングの仕組みとは遠くかけ離れたものだが、問題を作るのはコールセンター側の人間なので、コストも時間をかけられないのでWikiを選択した。
誰がやってやっていないか、正答率などの問題もあったが、作成側は、これでもないよりましとのことだった。
最近知ったのが仕事の修業というサイト
http://www.syugyo.jp/
問題を Web 上で入力し、問題形式を設定し、自社の社員を招待し問題を解いてもらい開始状況、正答率などを把握できる。
特にアナウンスはないが、かなり頻繁に修正がなされているようす。
こんな無料サイトで知識確認ができるのだから wiki の時代とくらべば楽になった。
参考URL
あなたが若手に与える「価値」は何?
http://blog-tech.rikunabi-next.yahoo.co.jp/blog/hirabayashi/95
誰かを動かすには、どうすればいいかを考えるために。
「中堅」から見た伸びる新人(国家公務員はこんなもん)
http://www.ops.dti.ne.jp/~makinoh2/official/shinjin2.html
明るい!?国家公務員のページというページの一部なのだが、非常によくまとまっていると思います。
仕事のこころがけ
http://www.hyuki.com/writing/sigoto.html
メモを残すところなどは非常に参考になる。
自分流の決め事を決められないときは、他人のつくったルールにどっぷりつかってみよう。
たとえば、机の引き出しの一番上で広いところには、基本的に空にしておいて今日必要なものしか入れないルールとか。
軍隊では、バッグのどこに何をしまうかも決めておきます。緊急時には他人のバッグをあけて必要なものを取り出すのにも便利だからでしょうが、先人の知恵を利用することでもあります。旅馴れた人の旅行かばんの中と旅をあまりしない人のかばんの中身はおおきくことなることからもわかるでしょう。
技術系メーリングリストで質問するときのパターン・ランゲージ
http://www.hyuki.com/writing/techask.html
問題解決のアプローチと自分のトラぶった状況を外部に伝えられるか?
仕事の修業
http://www.syugyo.jp/
文中でも触れたが、問題を Web 上で入力し、問題形式を設定し、自社の社員を招待し問題を解いてもらい開始状況、正答率などを把握できる。
オープンソースのインストール型では、moodle(http://moodle.org/)というものがある。
(奥村晴彦先生の日本語化について文書http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/linux/?Moodle)
追記やる気についても書いてみました
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